マンションのローン支払いが苦しい原因や対処法。やってはいけない行動も紹介
マンションのローン支払いが苦しいと感じる理由は、給与の減少や病気や介護による収入減などさまざまです。
返済の滞納が続くと信用情報に傷がつき、最悪の場合マンションが競売にかけられる可能性もあります。
マンションローンが苦しくなる原因や対処法、絶対に避けるべき行動を詳しく解説します。
今すぐできる対策を知り、適切な方法でローンの負担を軽減しましょう。
マンションのローン返済が苦しい原因や要因
マンションのローン返済が苦しいと感じている人は少なくありません。
給与の減少や、病気や事故で働けなくなってしまったり、返済計画がうまくできていなかったりと原因はさまざまです。
ローン返済が苦しくなる原因や要因について詳しく解説していきます。
毎月の収入が減ってしまった
マンションのローン返済が苦しくなる理由で最も多いのが、毎月の収入の減少です。
景気の影響で給与が減ったり、リストラで職を失ってしまったりと、予期せぬ状況に陥ってしまい返済が苦しくなります。
他にも、共働きができなくなる、転職してボーナスが減少する、離婚するなど世帯収入が減ってしまうことも要因の一つです。
病気や不慮の事故で働けなくなった
病気や不慮の事故で働けなくなったり、子供の病気や親の介護などで働く時間が少なくなったりすることで収入が減るケースもあります。
身体的に厳しい状況で収入が減ると、ローン返済への不安が増し、精神的な負担も大きくなります。
ローンの返済計画が甘かった
マンションローンが苦しくなる要因として、返済計画の見通しが甘かったケースも考えられます。
ローンの返済額を基準に返済計画を立ててしまうと、他の支出の分を貯蓄から支払うことになるかもしれません。
事前に支出を細かく書き出し、それを考慮した返済計画を立てることが大切です。
予期せぬ出費で貯蓄が減ってしまった
予期せぬ出費により貯蓄が減ってしまうパターンもあります。
予期せぬ出費の例として、
- 医療費、介護費用
- 子供の教育費
- 家、車、電化製品の修理や買い替え
- 冠婚葬祭費
- ローンの金利上昇
- マンション管理費の高騰
などが挙げられます。急な出費が重なることで貯蓄が減り、ローン返済が苦しくなるという悪循環に繋がります。
マンションのローン返済が苦しいときの対処法
もしマンションのローン返済が苦しくなってしまったときは、どのように対処したらよいのでしょうか。
毎月の支出を見直したり、適切な返済金額を計算したり、金融機関に相談したりと対処法はさまざまです。
ここでは、ローン返済が苦しいときの対処法を具体的にご紹介します。
毎月の支出を見直す
ローンの返済が苦しいときは、まず毎月の支出を見直しましょう。
短期間で収入を増やすことは難しいため、支出で減らせる部分がないか考えます。
支出を減らす例として、
- 電気やガスなどの光熱費の節約
- 携帯電話の料金プラン変更や格安SIMへ乗り換え
- 保険の見直し
- 日用品のストック買いを減らす
- 外食の回数を減らす
などが挙げられます。毎月の支出を見直し、できるだけ早くすぐに実行しましょう。
適切な返済金額を計算する
1年間の住宅ローン返済金額の目安は、年収の25%といわれています。
自分の返済比率がどれくらいなのか確認してみましょう。35%を超えている場合は注意が必要です。
適切な返済金額がわかれば、次の項目にある金融機関に相談する際スムーズに話せます。
金融機関に相談する
金融機関に相談することで、返済期間を延長したり、一時的に返済猶予してもらったりできる可能性があります。
返済期間は最大35年まで延長できます。しかし、すでに35年ローンで契約している方は延長できません。
一時的な返済猶予とは、1年間だけなど一定の期間を決めて月々の返済額を減らしてもらうことです。
また、金融機関によっては元金返済をやめて、利息払いのみにすることもできます。
ただし、このような条件変更をする場合、病気や介護による収入減少など銀行を納得させられる理由が必要です。
別の住宅ローンに借り換える
住宅ローンは別のところに借り換えることも可能です。
金利が下がることで月々の返済額を軽減でき、負担を減らせる可能性があります。
ただし、借り換えの際は手数料が発生するので注意が必要です。
既存の住宅ローンで発生する手数料 | 住宅ローンの借り換えで発生する手数料 |
・繰上返済手数料 ・保証会社事務手数料 |
・事務手数料 |
上に挙げた手数料以外に、既存住宅ローンの抵当権抹消費用、借り換える住宅ローンの保証料、印紙代、抵当権設定費用などさまざまな費用がかかります。
ローン残高が1,000万円以上ある方や残りの返済期間が10年以上の方、借り換えの前後で金利の差が1%以上ある方は借り換えを検討してみてもよいでしょう。
マンションを売却する
ローン返済が難しい場合は、マンションを売却するのも一つの方法です。
アンダーローンといって売却金額よりローンの残債が少ない場合は、ローンの全額返済ができます。
ただし、売却金額よりローンの残債が多いオーバーローンの場合、ローンを完済することはできません。
しかし、任意売却という方法で売却できます。任意売却とは金融機関の同意を得て、ローン残債がある状態でも不動産の抵当権を解除して売却する方法です。
売却を考えている場合は、ローンの残債とマンションの査定額を比較して検討するとよいでしょう。
リースバックを検討する
リースバックとは、所有している物件を不動産会社などの第三者へ売却し、その第三者に家賃を払って住み続けるという方法です。
リースバックすることで売却金を得られるので、ローンを一括返済できる可能性があります。
また、引っ越しをしなくてすむメリットがあり、周りにマンションを売却したことを知られません。
保険の適用範囲を確認する
住宅ローンを組む際に、団体信用生命保険という保険に加入している場合は、保障される可能性があります。
団体信用生命保険とは、契約者が死亡または疾病時など万が一のことがあった際、住宅ローンの残債がゼロになるという保険です。
また、特約によっては、がん・脳卒中・急性心筋梗塞の3大疾病や、決められた身体障害状態に該当すると保険金が下りることがあります。
病気やケガをした際は、一度保険の適用範囲を確認してみましょう。
任意売却に関するお問い合わせマンションのローンを払えない人がやってしまいがちな行為
ここでは、ローンの返済ができない場合にやってしまいがちな行為を紹介します。
以下の行為を行うと、ローン返済をより困難にする可能性があるため、絶対にやってはいけません。
無断で返済を滞納してしまう
ローンの返済が苦しいからといって無断で滞納するのは避けましょう。滞納すると、信用情報機関のブラックリストに名前が載るからです。
クレジットカードの新規作成や更新ができなくなったり、新たにローンが組めなかったりとデメリットが発生します。
また、6カ月以上滞納が続くとローン残債の一括返済を求められます。
一括返済ができないとマンションは競売にかけられるでしょう。
競売は市場価格の6〜7割程度の価格で落札されるのが一般的のため、競売後もローンの残債がある場合、引き続き返済が必要です。
競売よりも売却金額が高い任意売却をする方が得策です。
住宅ローンの滞納リスク
住宅ローンの返済が苦しくなり滞納してしまうと、信用情報に影響が出たり、最終的にマンションが競売にかけられたりする可能性があります。
以下のように滞納期間によってリスクが変わるため、早めの対策が重要です。
- 1〜2カ月滞納:金融機関から電話や郵送での督促が届く
- 3〜6カ月滞納:信用情報に影響が出て、新たなローンが組めなくなる
- 6カ月以上滞納:ローン残債の一括請求を求められ、競売に進む可能性がある
ローンの返済を滞納してしまう前に、金融機関に相談して返済猶予や条件変更を相談してみましょう。
ローン返済のために借り入れてしまう
ローン返済のため新たに借入することは危険です。キャッシングやカードローンは金利が高く利息が膨らみます。
これにより返済がますます苦しくなり、自己破産のリスクが高くなります。
自己破産してしまうとマンションを手放さなければなりません。借金を借金で返すことは大変危険なので避けましょう。
相談せずに1人で悩んでしまう
誰にも相談せずに1人で抱え込んでも、有効な解決策を見つけるのは難しいでしょう。
金融機関に条件変更を交渉したり、ファイナンシャルプランナーや弁護士などの専門家に相談したりするのがおすすめです。
専門家への相談は費用がかかりますが、アドバイスをもらうことで、今後の自分の生活を立て直すきっかけに繋がります。
任意売却に関するお問い合わせ